へそまがり京都案内のバックナンバー「立春 天神さん巡り」
やっと立春ですね。
気分としては12月から厳しい寒さが続いているので、もうそろそろ春分でも
良いように思います。私は寒がりなので、冬はもううんざりです。
でも、梅の花の蕾もやっとふくらんできました。
(もっとも例年ならもう咲いている季節なんですが、、)
今回は梅の香りに誘われて天神さん巡りをしてきました。
というのも京の初着屋の事務所から半径700m圏内に天満宮が3つと祠がひとつ
あるのです。
京都の天満宮といえば北野天満宮が有名ですが、京都には他にもたくさんの
天神さんがあるのです。
まず最初にご紹介したいのが文子天満宮です。
ここが元祖「天満宮」。一番最初に菅原道真を祀ったお宮です。
乳母・多治比文子が道真の死を悼み、自宅に祠を建てたのが最初だそうです。
それが脈々と受け継がれ、今でも小さいながら立派なお堂が建っています。
ここは菅大臣神社と言います。なんと菅原道真自宅跡に建てられた天神さんです。
京都のオフィス街ビルに囲まれた小さな境内ですが、見渡せば所狭しと多くの植物が植えられています。
ここの梅が「東風吹かばにほひおこせよ梅の花 主なしとて春なわすれそ」の梅なのですね。
境内には道真が使ったという井戸も残されています。
菅大臣神社から真北に150m程行ったところに祠が建っています。
地元民はこれを「紅梅殿」と呼びます。
いにしえの昔、ここまで菅原道真の自宅だったそうです。さすが平安時代の出世頭、
なかなかの大邸宅だったのですね。
最後のご紹介は五條天神です。
ここは地元民の間では義経と弁慶が実際に戦ったところとして有名です。
(鴨川に架かる五条大橋で戦ったとするのは間違い!)
今では駐車場と化した小さな境内ですが、昔は鬱蒼とした鎮守の森が広がり、
川も流れ、橋も架かっていたそうです。
菅原道真は延喜3年(西暦903年)太宰府にて失意の内に亡くなられたわけですが、最初は民間で細々と祀られていたのですね。
それがその後、都で雷火・地震等道真の祟りと噂される災厄が相次いだ為、その霊を鎮めるために北野天満宮という官営の大神社が天徳元年(959年)に建てられたのでした。
井沢元彦氏によれば怨霊信仰は日本の歴史を彩る通奏低音だそうです。皆様は思い当たることがありますか?